• リハビリ専門職の目線でプロレスを語ります

少し前の公式からのリリースになりますが、丸藤選手が膝関節遊離体の手術のため欠場を発表されました。

あまり聞き慣れないワードですが、今回はこの話題について取り上げたいと思います。

膝関節遊離体とはなにか

まず膝関節遊離体についてですが、関節遊離体とはいわゆる「関節ねずみ」というものになります。よく野球選手が肘の関節ねずみで手術をする場合がありますが、今回のケースではそれが膝であったという話です。

膝関節の遊離体で挙げられるのは、膝の骨軟骨や半月板が剥がれてしまったものが主になります。

水色の部分が関節軟骨
透明な部分が半月板
(模型が汚くてすみません)

丸藤選手の場合、実際は剥がれた半月板が悪さをしていたとのことでした。

半月板とはなにか

半月板は膝関節の大腿骨と脛骨の間にある線維軟骨です。辺縁が楔状に厚くなっており、関節が接触している面の安定性を増大させ、関節への荷重を分散・吸収する機能があります。

内側がC型、外側がO型をしています。

人間の体の構造や動作の関係上、膝の内側の方がストレスが生じやすいため、半月板は内側の方が大きい構造になっています。

半月板は血流に乏しい組織なので、一度損傷すると基本的に自然な回復は望めません。ただし、近年では自己の血液を用いた再生医療により、損傷の程度によっては回復が見込める場合があります。

整形外科医に話を聞いてみた

筆者の勤務先の整形外科医に、今回丸藤選手が切除した半月板の写真を見てもらいました。感想としては「まあまあ大きいね」とのことでした。これを踏まえて、以下の話を聞くことが出来ました。

・半月板損傷について、手術の第一選択は半月板の縫合になる。この場合スポーツ復帰には3ヶ月程度かかる。

・半月板を切除する場合は内視鏡で行うので、次の日から普通に体重を掛けて歩行することが可能。スポーツ復帰には1ヶ月から2ヶ月くらいかかる。切除した場合は将来的に変形性膝関節症になりやすい。

・ただし縫合にしろ切除にしろ、プロレスという特殊な競技については、完全な復帰までにもっと時間がかかるかもしれない。

・半月板損傷の縫合手術は術後の成績が良いものの、スポーツへの早期復帰を望んで切除を選ぶ人が多い。

・丸藤選手の場合は、早期復帰を望んだか、半月板損傷が縫合が出来ないレベルであったため切除したのかもしれない。

なんにせよ丸藤選手は凄い

丸藤選手は過去にも多くの怪我をされています。それでもヘビー級でここまで身軽に動ける選手はなかなかいないと思います。

筆者は序盤のリストの取り合いで丸藤選手の見せるムーブが本当に好きです。

今年はNOAHにとって去年以上に勝負の年だと思います。だからこそ、またGHC戦線に絡んで欲しいと思っています。復帰を心待ちにしています。

【バックステージコメント】丸藤正道がDISASTER BOXに電撃加入!★2020.1.3 後楽園大会

DDTでの活躍も楽しみにしております。