ツイッターのタイムラインにこういった記事が流れてきたので、気になって読んでみました。
プロレスの会見でアイドル骨折
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200221-00010002-battlen-fight
高木大社長や松本都選手、一般人・澤宗紀(なぜか一発変換で出る)が出てきたりと色々情報があって混乱しましたが、とりあえず白幡いちほさんというアイドルの方が骨折したということは分かりました。
ご本人のツイートに診断書がアップされていましたので、今回は脛骨疲労骨折について取り上げたいと思います。
疲労骨折とは、通常は骨折を起こさない程度の負荷が繰り返し加わった場合に生じる骨折です。いきなりボキッと折れるわけではありません。針金を曲げ伸ばししていると折れるのと同様の機序で起こります。
疲労骨折の多い部位は今回の脛骨以外に、中足骨・肋骨・腓骨・尺骨・大腿骨などがあり、それぞれ行なっているスポーツによって生じやすい部位があります。
疲労骨折の原因は概ね以下の通りです。
・オーバーユースによる同一部位への疲労の蓄積。
・筋力、柔軟性の不足による体のバランスの乱れ。
・過度なダイエットによる栄養不足。
・無月経、生理不順、婦人科系疾患に伴うホルモンバランスの乱れ。
・喫煙、飲酒による骨粗鬆症のリスク増加。
脛骨疲労骨折は、疾走型(近位1/3、遠位1/3)と跳躍型の3パターンに分類されます。
疾走型(近位1/3)は、陸上のトラック競技をはじめ、その練習中に生じることが多いです。特にコーナー練習で足に大きな負担が掛かります。ヒラメ筋・膝窩筋の付着部の境界で強いストレスが集中することで生じます。通常2〜3ヶ月の安静で治癒します。
疾走型(遠位1/3)も、陸上のトラック競技に多い怪我になります。腓腹筋やヒラメ筋などの筋力によるストレスの集中が原因と考えられています。通常4〜6週間の安静で治癒します。
跳躍型は、跳躍動作に伴うストレスの集中が原因で、バスケットボールやバレーボールに多い怪我です。難治性で6ヶ月以上の安静が必要ですが、それでも治癒しない場合は手術が適応になります。
それぞれレントゲンの写り方に差があり、骨に亀裂が入った様な写り方をする場合もあります。一般の方が勘違いしやすいのが、亀裂(=ヒビ)程度でも骨折と言います。ポッキリ折れているだけが骨折ではありません。
上記に挙げたスポーツ以外にも、野球やダンスでも脛骨疲労骨折になる人がいます。
今回の記事を書くにあたって、劇場版ゴキゲン帝国のMVやライブ動画をいくつか視聴しました。結果的には、激しいパフォーマンスでの小刻みな跳躍動作が原因なのかなーと思いました。
上記の動画の中で気になったのが、右足しか確認出来ませんでしたが、外反母趾による足の親指の変形がそこそこ強そうだということです。
外反母趾だと足部のアーチが崩れ扁平足になりやすいので、足部レベルでのバランス低下や足関節に関わる筋肉の硬さに繋がってしまいます。
また全体的に細身なので、小刻みな跳躍動作に耐え得る体幹〜下肢の筋力が伴っているのかも心配になりました。
白幡いちほさんの場合は1ヶ月激しい運動は禁止とのことなので、疾走型(遠位1/3)の脛骨疲労骨折だと思われます。
筆者は過去に陸上競技をやっており、同様の怪我をしたことがありますが、痛過ぎてまともに歩けませんでした。筆者の場合は完治までに2ヶ月かかり、ギプスまで着けるハメになりました。
この方についてはAbemaTVで見たことがあったのですが、曲をちゃんと聞いたことがありませんでした。
めちゃくちゃ良い曲だと思いました。歌も上手いですね。
怪我の予防を含めリハビリをしないと、また同じ類の怪我を繰り返すと思います。激しい運動が出来ない間はぜひとも、地道なストレッチや痛みが出ない程度の筋トレをして頂きたいです。
あと、今回のニュースのタイトルの付け方は、妙な勘違いをする方がいるので止めた方がいいと思いました。
タイトルを付けるなら、「プロレスの会見でアイドルが骨折!?!?!?」みたいにネタ感がないとダメでしょうね。気をつけないと今後も脊髄反射で関係者や団体を批判する人が出てきますよ。バトルニュースさん、御一考を。