• リハビリ専門職の目線でプロレスを語ります

先日子どもを計1時間程度、肩車をする機会があったのですが、翌日見事に首の寝違えを起こしました。

ふと1.6でオカダ選手が首にしていたテーピングを思い出したので、ブログのネタついでに同僚に再現してもらいました。

ということで、今回は首に関わる症状について解説したいと思います。

首の構造について

まず頸椎についての説明です。頸椎は7個の骨で構成されています。脊柱の中で最も可動性が高く、上下左右など様々な方向に動かすことが出来ます。

赤色→血管
黄色→神経

次に首に付いている筋肉です。首に付いている筋肉は主に、僧帽筋・頭板状筋・肩甲挙筋・脊柱起立筋などがあります。

先にも述べた様に、頸椎は脊柱の中で最も可動性が高いので、筋肉も複雑に構成されており、層をなしています。最も浅い位置を覆っているのは後頭部から肩・背中を覆っている僧帽筋になります。その深層にあるのが、頭板状筋や肩甲挙筋、脊柱起立筋になります。

筋肉の作用
僧帽筋(上部)・・・頭部、頸部の伸展、側屈、反対側への回旋
頭板上筋・・・頭部の伸展、側屈、同側への回旋
肩甲挙筋・・・頸部の屈曲、伸展、側屈、同側への回旋
脊柱起立筋・・・脊柱の伸展、側屈

首に関わる症状について

首に関わる症状は、一般に知られている症状として以下の2つが挙げられます。

むち打ち損傷などによる頸椎捻挫・・・後方から追突されたり、転倒したりして首に衝撃を受けることで、防御反応として筋肉が硬直した状態になります。場合によっては、上肢の痺れ、めまい、耳鳴り、吐き気などが生じます。

いわゆる寝違え・・・長時間同じ体勢を取ることで首が固まった状態を言い、症状として朝起きた時に首が痛くて回せなくなることが多いです。頸椎椎間板ヘルニアに似ていますが、自然に軽快します。

オカダカズチカ選手のテーピングを真似てみた

ということで、ここからが本題です。1.6でのオカダ選手のテーピングをしてもらった結果こうなりました。

縦に貼ったテーピング(黒)は、脊柱を支える脊柱起立筋を、頸椎〜胸椎のレベルでサポートする効果があります。更に頭を上に向けやすくなる効果もあります。

肩に沿って貼ったテーピング(青)は、首を捻る時に違和感がある場合に、筋肉の補助と関節の動きの制限を目的に行います。結果的に筋肉の負担が減り、首の安定感を高めることが出来ます。

オカダ選手ですが、1.5では内藤選手とのタイトルマッチでかなり激しい戦いをしていました。執拗に首を攻められていたのが印象的でした。

グロリア、バレンティアの角度も厳しかったと思いますが、特にヤバいと思ったのは雪崩式フランケンシュタイナーを食らったシーンです。下手したら高橋ヒロム選手の様に頸椎を骨折してもおかしくないエグい落ち方だったので、怪我をしなかったのが不思議なくらいです。

交通事故レベルのダメージを繰り返し食らっていたので、上記のテーピングを1枚ではなく何重にも重ねて貼っていました。おそらく1.6の起床時は首が動かなかったのではないでしょうか。

やっぱりプロレスラーは超人ですね

一般人なら命の危険すらある攻防を繰り返す訳ですから、プロレスラーは本当に凄いと思います。とはいえオカダ選手に関しては心配な点もあります。

以前、タモリ倶楽部にオカダ選手が出演した際「オカダ選手が食らって首に来たプロレス技ベスト3」という話題がありました。

1位・・・ケニー選手から食らった雪崩式ドラゴンスープレックス
2位・・・EVIL選手から食らった椅子上へのダークネスフォール
3位・・・後藤選手から食らった雪崩式牛殺し

こういった技を繰り返し受け続けることで、首へのダメージが蓄積していきます。すると、どうしても頸椎椎間板ヘルニアや変形性頸椎症といった、頸椎に関わる疾患のリスクが付き纏います。

激しい試合になればなるほど、危険な角度から落とす様な技の攻防になりがちです。医療従事者目線で見ると、選手生命を考えた場合に、1.5のような攻防はビッグマッチ限定にして欲しいと思いました。